今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

中山道(5)熊谷から岡部 その2

 

2013年1月27日

 

深谷宿

 

 原郷交差点の先、右手には江戸方の常夜燈が立っています。京側の入口にも同様の常夜燈があります。いずれも高さが4mほどあり、中山道では最大級のものです。この江戸方の常夜燈は明治初期に建立されたものです。

 このあたりが深谷宿の入口でした。 

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 深谷宿に入ってまず瀟洒な洋館が目に入ってきます。大谷家住宅です。

 昭和初期の恐慌の際に、当時の深谷町長であった当主がお助け普請として多くの職人を集めて建築しました。国の指定登録有形文化財になっています。 

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 左手には米穀だいまさの蔵が並んでいます。 

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 行人橋で唐沢川を渡ります。その昔、行人という僧が浄財を投じて、当時では珍しい石の橋を造ったそうです。 

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 行人橋の先は本住町交差点です。ここを右折して深谷城址へ寄り道をします。10分弱で城址公園に着きます。

 深谷城は室町時代深谷上杉氏により築城されました。しかし、江戸時代初期には廃城になってしまい、現在ではその遺構は残っていません。

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 中山道に戻ります。左手には煉瓦うだつのある商店があります。

 さすが煉瓦の町です。深谷ではこのような商家が多いのでしょうか。これなら、防火能力はありそうです。

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 今度は仲町交差点を左折して、深谷駅へ寄り道します。

 深谷駅はミニ東京駅です。大正時代に造られた東京駅には深谷の煉瓦が使われたことにちなんで、このようなデザインになりました。しかし、こちらの駅舎は煉瓦を模したタイル貼りだそうです。でも、美しいですね。 

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 仲町交差点に戻り、左折するとすぐの右手に釜屋金物店があります。瓦の大屋根が見事です。

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 今度は次の深谷交差点を左折して、また、寄り道をします。

 右手には、レンガ造りの倉庫を持つ小林商店があります。洋館の店舗は昭和初期、煉瓦倉庫は大正初期に建てられたものです。 

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 深谷交差点に戻り先の道を進みます。右手には、旧本陣の碑と説明板が立っています。

 本陣を務めた飯島家には上段の間などが残されています。 

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 さらに、右手には旧七ツ梅酒造の建物があります。

 店舗に蔵、そして奥にはレンガ造りの煙突が見え、絵になります。

 店舗と蔵の間から入ると古い建物を利用して様々な店があり、一番奥には深谷シネマがあります。ここは映画のセットにもなりました。 

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 右手には糸屋製菓店があります。大きな看板が下がっています。 

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 左手は瀧澤酒造です。文久3年(1863年)創業で明治33年(1900年)にこの地に蔵を構えました。今も菊泉という地酒を作っています。焼板の外壁を持つ蔵も良いものです。 

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 路地です。こちらも絵になります。 

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 煙突です。やはりレンガ造りですね。

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 瀧澤酒造の先、右手には西の常夜燈が立っています。

 先ほどの東側の常夜燈と同じく、高さは4mほどで中山道最大級のものだそうです。こちらは天保11年(1840年)に建立されました。

 深谷宿の京側の入口でした。

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 このあたりは西の桝形となっていて、振り返るとその痕跡らしきものが分かります。 

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 その先で国道17号を横断して、宿根地区に入ります。静かな通りです。

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さらに、 国道17号と合流し、国道を歩くとすぐに岡部地区に入ります。 

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 このあたりは漬物が名産のようです。漬物店の看板が多く見られます。

 昭和30年頃、東京練馬の都市化にともない練馬大根の生産地がこの地に移り、たくあんの生産も盛んになりました。今でも、県内の漬物業者の半分以上が岡部地区にあるそうです。

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 ひたすら国道を歩きます。

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 国道を延々と歩いて30分、右の旧道に入ります。 

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 右手には島護産泰(しまもりさんたい)神社があります。

 このあたりでは利根川の氾濫がしばしば起こり、被害から守る守護神として祀られたと言われています。

 また、安産の神としても信仰されていて、和宮がここを通った際に遥拝されたと言われています。 

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 島護産泰神社脇の交差点で本日の街道歩きを終了します。

 交差点を左折して岡部駅へ向かいます。 

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 岡部駅へ到着したのは13:40です。4時間50分の行程でした。 

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 中山道(5)熊谷から岡部 その1へ戻ります。

 

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