今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

中山道(16)洗馬から奈良井 その4

 

2015年4月30日

 

木曾平沢入口

 

 「木曽漆器の街 平沢」の看板に従って平沢北交差点を右折して平沢地区へ向かいます。

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 国道19号と違い静かな道となります。

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 漆器店が見られるようになり、平沢の町並みももうすぐです。

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 国道から分かれて10分強、緩やかな物見坂を上ると、左手にある塩尻市役所楢川支所、JA木曽楢川に到着します。

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 中山道は楢川支所の駐車場に入り、諏訪神社へ向かいます。

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 駐車場の 一角には芭蕉の句碑が立っています。

 「送られつ  をくりつ果ては  木曽の秋」

 人から送られ、人を送り、秋の木曽路までやって来た、遠くまで来たものだ。。。という意味でしょうか。勝手な解釈ですが。

 その隣には木曾平沢の説明板も立っています。重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

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 中山道は駐車場の右奥から諏訪神社に向けて坂を上ります。

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 すぐの二股を右へ入ると、中山道石垣と記された標柱が立っています。何気ない石垣のように見えますが、江戸時代からあるということですかね。

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 そして諏訪神社の鳥居の前に出ます。諏訪神社の本殿は天正10年(1582年)の武田勝頼と木曽義康との合戦で焼失してしまいましたが、享保17年(1732年)に再建されました。

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 鳥居前の階段を下っていくと先ほどの県道に出ます。すぐ前で道は二股に分かれるので、左へ入ります。平沢の町並みが見える眺めの良いところです。

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 左の道を下っていきます。

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 すぐに平沢の町に入ります。漆器店が並んでいます。昔ながらの様式の建物が多いのですが、結構新しい時代のものもあるようです。

 木曾漆器は、元は奈良井宿で盛んに行われていた木曽ヒノキなどの白木細工に漆を塗ったのが始まりで、漆器造りが平沢の気候に合っていたためとも言われています。そして、中山道を行く旅人が土産物として買い求め、全国に平沢の名前が広がりました。

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 平沢の町は奈良井川の河川敷に広がり、中山道はそれに合わせて大きく湾曲しています。このため、街道に対して垂直に町割りが取れないため、通りに面した建物は雁行して並んでいます。主屋の前の空きスペースはアガモチと呼ばれています。

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 趣のある町並みですが、残念なことに道路工事中でした。

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 平沢の町のはずれで右からの道と合流します。先ほど諏訪神社前で分かれた道です。

 その先すぐに左へ入る細い路地に進みます。中山道の標識があります。

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 あっという間に元の県道に出ます。合流地点には平沢の説明板があります。

 細い路地を振り返ります。

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 その先、中央本線の踏切を渡ります。

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 さらに、その先で国道に出るので、右折して国道を歩きます。7分ほど歩くと奈良井宿の標識が見えてきます。

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 右手に奈良井大橋が見えてきます。橋の袂には中山道の道標があります。「中山道  左 奈良・・・ 右 漆器の・・・」途中までで土に埋まっています。

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 橋の上から眺めると「ならい」の文字が。

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 奈良井大橋を渡り、左に曲がって川沿いを歩きます。奈良井川鳥居峠方面から真っ直ぐ流れてきているように見えます。なかなか良い景色です。

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 その先で、再び中央本線の踏切を渡ります。

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 ここにも漆器店があります。奈良井も漆器づくりが盛んです。

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 やがて奈良井駅が見えてきます。

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 奈良井駅に到着しました。時刻はちょうど13:00です。4時間35分の行程でした。この先に奈良井の町並みが続きますが次回のお楽しみとします。駅には西洋人の観光客が多く、古き日本の町並みを見るため、わざわざここまでやって来たのでしょうね。

 奈良井駅から電車に乗って25分で塩尻駅に到着し、駅前に置いた車で帰路に着きました。

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