2013年12月21日
草加宿
草加駅に8:30に到着しました。天気は多少雲がありますが晴れ。気温は前回日本橋から歩いた時と同様、さほど寒くはありません。8:35に本日のスタート地点に向かいます。
およそ5分で本日のスタート地点の交差点に出ます。ここを左折して日光街道に入ります。
朝の草加宿はとても静かです。
スタート地点の交差点からおおよそ5分で、右手に金具で補強された背の高い道路元標が立っています。「越谷町へ・・・、千住町へ・・・」と書かれています。明治44年(1911年)に建立されました。このあたりにはかつて問屋場がありました。
道路元標の道を隔てた反対側のマンションの建っているあたりが大川本陣跡でした。石碑が立っています。
さらに、大川本陣跡の道を隔てた反対側、先ほどの道路元標の立っている少し先が清水本陣跡です。ここにも石碑と説明板が立っています。宝暦年間までは大川家が、それ以降、明治初期までは清水家が本陣を務めていました。
その先、数分で十字路の角にあるおせん茶屋に着きます。草加せんべいの伝説的創始者と言われる「おせんさん」の名前にちなんだ公園で、茶屋風の建物、日光街道の道標、説明板などがあります。説明板には、せんべいを作る工程が絵で示されています。
いくつかのせんべい店を見ながら歩いていきます。
おせん茶屋から5分で、左手、神明庵に着きます。久野家の店舗部分を残したもので、現在は休み処として開放されています。
街道は神明庵の先で大きく右へカーブして、その先で、県道49号と合流します。この新明町交差点の左側にはおせん公園があり、草加せんべい発祥の地の石碑が立っています。
神明町交差点で横断歩道を渡り県道を北に向かうと、すぐに、伝右川に架かる六丁目橋を渡ります。
六丁目橋を渡ると、右手は札場河岸公園になっています。入口には奥の細道にちなんで松尾芭蕉像が立っています。
少し戻ったところに望楼が建っています。常に見張りを置いて、町中の火事発生の発見に努める施設でした。上に登れるようです。
さらに、綾瀬川沿いに戻ると札場河岸跡があります。ここは、かつて、野口甚左衛門が造った私設の河岸で、屋号が札場であったのでそのように名付けられました。綾瀬川は江戸との舟運が盛んで、各河岸では穀物などの集散場所として栄えました。
札場河岸公園から、綾瀬川沿いに北へ向かいます。かつては1.5kmほどの距離に松並木が植えられており、草加松原と呼ばれていました。現在の松は後世に植えられたものですが、日本の道百選にも選ばれています。
札場河岸公園から約20分で草加松原の北端に着きます。ここで松並木から桜並木に変わります。松並木最後の松は立派な松です。その先で街道は外環道の下をくぐります。
外環道をくぐった左側の壁に芭蕉と曾良の旅姿を描いた絵タイルが数枚描かれています。草加宿あたりの絵でしょうか。
さらに、綾瀬川沿いに歩いていくと、前方に橋が見えてきます。外環道をくぐって約5分で蒲生大橋に着きます。ここで橋を渡って反対岸へ移ります。
蒲生大橋を渡った道路の反対側には蒲生の一里塚があります。東側の塚が現存しています。埼玉県内の日光街道沿いでは唯一現存しているものだそうです。日本橋から数えて5里目の一里塚です。
さらに、一里塚の前の川沿いの道を北へ進みます。
一里塚から歩いて10分ほどで、道は先ほど分かれた県道49号と合流します。その手前、右側には清蔵院があります。冠木門をくぐった先に山門が建っていますが、欄間に飾られた龍の彫刻には金網がかかっています。この龍の彫刻は左甚五郎の作と言われ、夜な夜な山門を抜けだして畑を荒らしたことから金網で囲ったという伝説が残っています。江戸初期の造りと見られています。
県道49号線と合流した後は、平凡な道を淡々と進みます。蒲生駅入口交差点を過ぎ、さらに、新越谷駅入口交差点を過ぎて、武蔵野線のガードをくぐります。
県道と合流してから30分ほど、越谷の町の手前で道は二股に分かれます。ここは左の旧道へ入ります。
越谷宿
県道と分かれて旧道を進みますが、越谷駅入口まで、特に、昔の街道を思わせるような建物は見られません。
越谷駅入口の先には越谷の一里塚があったようですが、場所は特定されていません。日本橋から数えて6里目の一里塚です。
駅前入口を過ぎて、中町に入ると古い商家のお宅が所々見られるようになります。
路地を覗くと黒塀の続くお宅があります。
右手には黒漆喰の重厚な旧家を見ることができます。かつて漆を扱っていた商家で屋号を塗師屋(ぬしや)と呼んでいました。
右に左に旧家が残っています。
その先、道は元荒川に架かる大沢橋(大橋)に出ます。日光街道はこのまま橋を渡って直進しますが、少し寄り道のため、橋の手前の越谷本町交差点を右折して元荒川沿いを歩きます。
しばらく歩くと、県道49号に出ます。ここは横切って、川沿いの桜並木の細い道に入ります。