2014年4月19日
宇都宮宿
8:20頃に宇都宮駅に到着しました。天気は晴れ。気温は10℃くらいでしょうか、予報では15℃まで上がるようです。綿のセータにソフトシェルパーカでちょうど良い気候です。前回歩いた時から1か月以上が過ぎ、杉花粉の季節も終わりに近づいたので、再び、街道歩きを開始することにしました。でも、これから先は杉並木が待っているのでマスクを着けて歩こうと思います。
宇都宮駅構内で朝食を取り、8:45に歩き始めます。本日のスタート地点は清澄通りと大通りの交差する伝馬町にある交差点です。
宇都宮駅を出るとすぐに田川に架かる宮の橋を渡ります。川沿いに植えられた枝垂桜がちょうど見頃です。
そこから25分で伝馬町に着きます。歩道には伝馬町の説明板が立っています。ここは日光街道と奥州街道の追分であり、上野家本陣、脇本陣をはじめ多くの旅籠が集まり、往時は一番にぎわったところでした。荷を運ぶ人馬(伝馬)が備えられていたことから伝馬町と呼ばれていました。
本日のスタート地点、清澄通りと大通りの交差点です。日光街道はここを右折して清澄通りに入ります。
清澄通りは歩道もなく狭い道ですが、結構車の通りは多いです。ところどころ古いお宅を目にすることができます。
追分から5分ほど歩くと変形十字路に着きます。かつては、このあたりに日光側の木戸がありました。右手には桂林寺の山門が建っています。この寺には蒲生君平の墓碑があります。
また、この付近に宇都宮の一里塚があったと言われていますが場所は特定されていません。日本橋から数えて27里目の一里塚です。
その先には鍵の手と呼ばれる桝形の跡が残っています。
桝形から8分ほどで、Y字路の交差点に着きますが、その分岐の角に勝善神(そうぜんしん)の碑が建っています。関東地方や東北地方で見られる馬の守り神とのことで、神道における馬頭観音のようです。昔から馬が大事にされていたのがよく分かります。
その先、松原3丁目交差点で左から来る国道119号と合流します。追分から23分のところです。これから先は国道119号を歩くことになります。
戸祭地区に入ります。中戸祭、上戸祭と歩いていきます。おなじみの大谷石で造った蔵も見かけます。
松原3丁目交差点から25分で、宇都宮環状線の上を越える宮環上戸祭町交差点を通過します。交差点の先から通りの雰囲気はがらっと変わり、桜と杉の並木が始まります。
並木の両外側が歩道となり、内側の車道が一段低くなっています。昔の街道筋がそのまま残っているようです。このあたりのソメイヨシノはすでに散ってしまっていて、葉桜になっています。
宮環上戸祭町交差点から12分ほどで、左側の歩道脇に、上戸祭の一里塚碑と説明板が立っています。昭和58年(1983年)に一部修復整備されています。日本橋から数えて28里目の一里塚です。
やがて、並木道が終わり、野沢町に入ります。交差点の手前で釜川を渡ります。
その先、道は左へカーブしますが、曲がった先左手に光明寺があります。鐘楼のある山門が特徴的です。将軍家の日光社参の際に休憩所として使われました。寛永年間(1624から1644年)に家光が日光社参の際にお茶を設けたお茶御殿跡がありました。
また、この地は宇都宮宿と徳次郎宿の中間にあり、門前には立場が設けられました。
光明寺を過ぎると、再び桜並木が始まります。車道が一段低くなっているため、街道沿いの工場や商店等へ入る道が車道と同じ高さになっていて、歩道を歩くとその都度上り下りしなければいけません。
大方の桜は散り終わりになっていますが、桜の種類が違うのか満開の木も所々で見られます。風もなく、桜吹雪とまではいかないまでも、花びらの舞い落ちる中の街道歩きとなりました。
こちらは枝垂桜です。
光明寺から20分ほどで宇都宮ICへ向かう国道119号バイパスの下をくぐります。
既に田んぼには水が張られていて、田植えもそろそろです。
バイパスの下をくぐってから15分ほど歩くと、街道の両側に高谷林(こうやばやし)の一里塚があります。日本橋から数えて29里目の一里塚です。両塚とも残っていて、下の写真は西塚です。
こちらは、東塚です。一里塚碑と説明板が立っています。
一里塚のすぐ先で、東北自動車道の高架をくぐります。
その先街道の右手に、西洋のお城を思わせる煉瓦造りの建屋があります。これは宇都宮市水道今市水系第六接合井と呼ばれています。宇都宮市の北部に日光街道とほぼ平行して敷設された延長約25kmの送水管にかかる水圧を調節する施設です。宇都宮市の近代化の水道施設遺構のひとつで、登録有形文化財に指定されています。
東北自動車道をくぐって10分弱で、山王団地入口交差点に着きます。交差点左手、ガソリンスタンドの前の生垣の中に大谷道道標が立っています。かつてはここから大谷観音に通じる道がありましたが、今は辿ることができません。
この先で、徳次郎(とくじら)宿に入ります。
のどかな田園風景が広がります。