今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

日光例幣使街道(5)栃木から楡木 その2

 

2017年12月23日

 

嘉右衛門町

 

 右折してY字路を左に入るとそこからは、国の重要伝統的建物群保存地区に指定された嘉右衛門地区に入ります。天正年間(1573~1615年)に岡田嘉右衛門が農地を開墾したのが始まりで、江戸時代には日光例幣使街道が整備され、旗本畠山氏の陣屋も岡田家敷地内に置かれました。栃木宿の近くということもあり、商人や職人が集まって町を作りました。

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 最初に目立つのは、左手にある舘野家住宅店舗の洋館です。これも有形文化財です。道を隔てた反対側には日光例幣使街道碑が立っています。

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 その先も、古い商家が並びます。街道が微妙にカーブするところがいいですね。

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 その先右手は代官屋敷跡で現在は岡田記念館として公開されています。

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 その先の門の前には畠山陣屋跡の石碑が立っています。

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 代官屋敷から5分で左手には油伝味噌があります。創業は天明年間(1781~1788年)の味噌屋です。ここも、店舗兼主屋や味噌蔵が有形文化財に指定されています。店舗の脇には、例幣使街道の石碑と説明板が立っていますが、説明板は金属板に凸状の文字を浮き出させており、コントラストがなくかなり読み辛いです。味噌田楽が美味しいとのことですが、開店まで少し時間があるので、先を急ぎました。

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 すぐ先には、その名も例幣使通り交差点があり、直進します。ここを右へ曲がった奥には東武日光線新栃木駅があります。ここまでが、嘉右衛門町の重要伝統的建物群保存地区のようです。

 さらに交差点を過ぎると、右手に大島肥料店があります。何故かここだけ、建物の前には親切に説明板が立てられています。明治前期の見世蔵で大変貴重なものだそうです。ここも有形文化財です。各文化財にも同じように説明板をつけてもらいたいものです。

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 大島肥料店から数分で、道は二股に分かれます。日光例幣使街道は右へ入ります。分岐の角には日光例幣使街道碑が立っていて、「←足尾道 →日光道」と記されています。足尾道との追分のようです。

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 その先で県道309号を横断しますが、片側2車線の広い道路で横断歩道がありません。仕方ないので右へ少々歩き、大島町交差点で反対側へ渡ります。

 さらに大島地区を歩きます。

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 その先、3分で県道3号と合流します。平柳町一丁目交差点です。有形文化財のオンパレードだった栃木の蔵の街も過ぎてしまいました。先を急いだ街道歩きだったので、また、ゆっくり見に来ようと思います。

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 平柳町一丁目交差点から県道3号を歩き始めると、道の先に東武日光線を越える跨線橋が見えてきます。歩行者は左の側道に入ると、階段を上って線路を越えることができます。

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 線路を越えると旧都賀町に入ります。平成22年(2010年)に栃木市に合併されました。

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 跨線橋を越えると単調な県道歩きが始まります。

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合戦場宿

 

 どこが合戦場宿の入口なのかよく分かりません。古い民家はほとんど見られません。

 合戦場という名前は、大永3年(1523年)に下野国戦国大名、宇都宮忠綱が皆川領へ攻め入り、この近辺の河原田で皆川宗成と戦を行ったことに由来します。

 線路を越えてから7分で合戦場交差点に着きます。

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 その先、郵便局の向かい、右手に小平浪平生誕地の碑と説明板が立っています。小平は日立製作所の創業者です。

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 小平浪平生誕地の碑の向かいが脇本陣跡と言われていますが、何もそれを示すものはありません。

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 歩道のない合戦場宿の直線の県道をひたすら歩きます。

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 合戦場駅東交差点から15分強で升塚交差点に着きます。その先すぐのところで街道は県道3号から右に分かれ、静かな脇道に入ります。

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 5分ほどで再び県道と合流します。

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 再び、単調な県道歩きを続けます。

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 県道に合流して延々と歩くこと20分強で北関東自動車道の下をくぐります。

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 県道3号を歩いてきたと思っていましたが、気が付けば、上新田交差点で県道3号を横切ることになります。

 さらに県道を歩きます。

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 その先、視界が開けて男体山や日光の山々を見渡すことができるところに出たため、写真を一枚。金崎宿もそろそろです。

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