今年は例年になく暑い夏でした。猛暑日の日数も過去最高を記録したようです。9月に入ってだいぶ過ごしやすくなりましたが、街道歩きにはまだまだ耐えられる気候ではありません。そういっているうちに、秋雨だ台風だという時期に入り、再開できるのは気候が安定する10月に入ってからですかね。
山あいの宿場町
甲州街道歩きも佳境に入り甲州・信州境の山中に入ってきました。教来石宿を出て5kmほど歩くと、山々の間に蔦木宿の町並みが見えてきます。なんとなくホッとする風景です。昔の旅人もそうだったのでしょうね。
かつて、中山道十三峠の山中の長い登り降りを3時間くらい歩き続け、大湫宿にたどり着きました。宋昌寺からの大湫宿の町並みを見て「やっと、たどり着いたと!」と思わず叫んでしまいました。
宿場町の移り変わり
明治になってから、街道筋が国道や幹道になり、それに合わせて宿場に多くの人々が集まって町に発展した地区、反対に鉄道や幹道から遠く離れてしまい、ひっそりと昔の風情を残している地区と、宿場町の移り変わりは様々です。
昭和に入り、往時の佇まいを残した町並みを保存しようという運動が起こり、重要伝統的建造物群保存地区に指定された地区もあります。中山道だと、妻籠、奈良井・平沢、北国街道だと海野などが有名です。そこに住んでいる方々にとっては建物の維持など、とても大変なことだと思いますが、観光地として訪れる我々には楽しめる名所になっています。
風情ある家並み
でも、重要伝統的建造物群保存地区(長いですな)に限らず、昔の街道筋ではないかとふと思う町並み、家並みも数多くあるんですよね。
北国街道では上田市秋和地区、
そして、中山道の間の宿、茂田井宿です。
まだまだありますが、ここまで。
パリの町並み
100年前のパリの旧市街を描いたユトリロという画家がいました。私がかつて訪れたパリの街中の風景は彼の描いた絵そのものでした。唯一違っていたのは、パリ名物のびっしり並んだ路上駐車でした。古い町のために駐車スペースがないようです。
山あいの宿場町でも駐車スペースを確保するのは難しそうです。路駐をされているわけではありませんが、この古い町並みと数々の自動車は、バリの風景に通じるものがありませんか?
こんな家並みも
生垣が素晴らしい!こんな家並みもいいもんです。ここは中山道の岡谷市長地地区あたり、
その先の中山道塩尻市柿沢地区です。この通りも生け垣が美しい地区です。
街道歩きにはこんな楽しみ方もあるのではと思っています。