今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

東海道(7)入生田~箱根宿 その4

 

2022年11月12日

 

猿滑坂

 

 見晴茶屋からの眺めを楽しむために県道を歩いてきましたが、ここで、旧道と合流します。横断歩道で県道の反対側に渡り、右手の階段を上ります。猿も上れない猿滑坂の続きです。

 

 ここも階段が連続します。

 

 傍らの県道も逆S字を描いて上ってきます。

 

 石畳風のブロックを敷いた歩道を進みます。

 

 やがて、県道脇を歩くようになります。

 

 猿滑坂から10分弱で追込坂の標石の立つところで右に入ります。説明板によると、新編相模国風土記稿にも追込坂が記載されていますが、ふりがなは「フッコミ」と読めるそうです。甘酒茶屋までもう少しです。

 

 坂道は最初の数段だけで、比較的平坦な道に変わります。

 

 ちょっと雰囲気が変わりました。

 

 街道脇にトイレが立つ先に甘酒茶屋があります。トイレの脇を左へ入り、並行して走る県道から甘酒茶屋に向かいます。

 

 そして甘酒茶屋に到着です。多くのハイカーが集まっています。畑宿を出て、箱根東坂七曲りの難所を越えて、おおよそ1時間かかりました。

 東海道が開設され、文政年間(1818~29年)には甘酒をふるまう店の記録が残っています。箱根近辺には9件の茶屋があり、この付近にも4件ほどありましたが、明治になって国道1号が整備され、この地を訪れる旅人も少なくなり、現在はここ1件になってしまいました。今も変わらぬ味を提供していただいています。

 時刻は昼前ですが、ここで休憩することにします。甘酒とごまきなこの力餅を頂きました。甘酒は少々甘いのですが、疲れた体に米麹の味がしみわたります。なんとうまいこと!

 

 甘酒茶屋で30分ほど休憩した後、裏手の旧道に戻り、街道歩きを再開します。

 

 杉木立の中の石畳道や、

 

 木の根っこで覆われた道や、

 

 落ち葉の敷き詰められた草道を進みます。

 

 於玉坂の標石が立っています。緩やかな上りです。

 

 やがて、県道に出るので、横断して反対側の旧道へ入ります。

 

 入口の箱根旧街道の標識には、元箱根まで40分と記されています。

 

 県道に面した入口から元箱根までのおよそ1kmにわたり、往時の石畳が残っています。白水坂の標石があります。

 

 まだまだ、上りが続きます。山の稜線が近くなりました。

 

 天ヶ石と呼ばれる大石の前に天ヶ石坂の標石があります。

 

 上りも終わりに近づいてきました。標高800mくらいでしょうか。

 

 どうやら上り坂は終わりになり、道は下りに変わります。

 

 箱根馬子唄の立派な石碑が立っています。あの有名な一節が刻まれています。

  箱根八里は馬でも越すが、こすに越されぬ大井川

 

 元箱根まで15分です。

 

 舗装道路を横断します。舗装道路にも石畳が敷かれています。その先はかなり急な下り坂です。

 

 ようやく芦ノ湖が見えてきました。元箱根までもう少しです。

 

 もう一度、舗装道路を横切ります。

 

 

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