今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

奥州街道(3)喜連川本町~喜連川宿~佐久山宿~大田原宿~金燈籠 その1

 

2025年5月23日

 

喜連川本町

 

 氏家駅前から関東自動車バスに乗って9:10くらいに喜連川本町バス停に到着しました。前回の帰りに乗車した喜連川本町バス停は、本町交差点を右に入ったところにありましたが、今日降りた停留所は本町交差点の少し先の別の場所にあります。同じ喜連川本町バス停ではありますが、路線が異なっているようです。

 今日の天気は曇りからすぐに晴れる予報で、最高気温も20℃を少し超えるくらいの陽気になるようです。今週は30℃の日もあったり、どうなることかと思っていましたが、まずまずのウォーキング日和です。湿度も心なしか低く感じられます。しかし、春シーズンの街道歩きは、今日あたりが限界だと思われるので、次は秋の涼しい季節に再開させようと考えています。

 9:15にスタートします。

 

 まずは、バス停から本町交差点方面へ少し戻り、左手の龍光寺へ向かいます。

 

 龍光寺は足利尊氏による開基と言われています。安土桃山時代に、この地を治めていた喜連川(足利)頼氏が焼失したこの寺を再興して龍光院と称し、江戸時代には喜連川氏の菩提寺になりました。龍光寺となったのは昭和に入ってからです。

 

 喜連川宿の先へ進みます。右手にあるレトロな建物は旧喜連川興業銀行本店で、大正2年(1913年)の銀行設立時に建てられたと言われています。その後、昭和5年(1930年)まで銀行として使われていましたが、現在は、「和い話い広場」として、観光案内所などが入っています。

 

 こちらには旅籠山田屋徳平がありました。

 

 こちらは永井家脇本陣跡。

 

 すぐの左手に入って坂道を上ると、喜連川家屋敷大手門を模した大きな門が建っています。

 

 門をくぐるとさくら市喜連川庁舎とその駐車場になっています。また、その背後にはお丸山公園の丘が迫っています。

 喜連川家は足利家の血筋を引き、足利尊氏の次男が受け継いだ鎌倉公方の中で古河公方の分家にあたる小弓公方足利家の流れを汲みます。豊臣秀吉が名門足利家を再興させるため、小弓公方の子孫であった足利国朝へ古河公方の姫を嫁がせて、ここ喜連川に所領を与えました。国朝の跡を継いだ弟の頼氏は、喜連川姓を名乗るようになりました。

 喜連川家は関ヶ原の戦いの後、徳川家康より4,500石の旗本に取り立てられましたが、名門足利家の末流として、10万石の大名格に重んじられ、参勤交代は免じられていました。

 

 奥州街道に戻ると、すぐの右手には上野本陣跡があります。現在は「街の駅本陣」として整備されています。白い瀟洒な建物は旧喜連川警察署で、大正15年(1926年)に建てられたものです。

 

 その先の右手に建つ重厚な蔵は笹屋呉服店です。

 

 仲町交差点の先には鈎の手跡を見ることができます。

 

 台町に向けて緩やかな坂を上っていきます。

 

 その先で台町交差点に出ます。奥州街道は交差点脇の右手の路地に入ります。その前に、交差点左の一段上に建つ台町公民館にある道標を見に行くため横断歩道を渡ります。

 

 道標には「右 奥州海道 左 在郷道」と記されています。享保9年(1724年)の建立で、在郷道とは近郷の村落へ通じている道だったのでしょうか?

 

 交差点から右折して坂道を下っていき、正面のT字路を左折します。

 

 静かな住宅街を歩いていく先で、涼やかな音を立てて流れる用水路を渡ります。

 

 やがて、奥州街道は内川べりに突き当たり、正面に見える金竜橋を渡ります。

 

 内川の下流方面の流れです。この先すぐのところで、前回越えた荒川と合流します。

 

 内川を渡ると田町地区に入ります。奥州街道は正面に見える丘陵地帯を越えていきます。

 

 民家が途切れて坂道に差し掛かる右手階段の上には、金鶏(金雞山)神社が鎮座しています。

 

 金鶏神社の前で奥州街道は県道114号から右へ逸れます。

 

 奥州街道と県道の間には双体道祖神が立っています。昭和63年(1988年)建立の新しいものです。

 

 右に逸れた奥州街道はすぐに県道114号に合流します。緩やかな上り坂が続きます。

 

 菖蒲沢公園入口の交差点を通過しますが、まだ、上り坂が続きます。

 

 上り坂の途中のT字路で左へ入ります。

 

 さらに右折してアオノファーム前の土道に入ります。

 

 ここは左へ。

 

 まだ、坂道を上っています。

 

 左手には大規模な養豚場施設が広がり、強烈なかぐわしい(?)臭いで満たされています。

 

 ここは右へ進みます。

 

 

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