今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

鎌倉街道上道(13)武蔵嵐山から能増 その4

 

2024年2月17日

 

天王原

 

 鎌倉街道の旧道は奈良梨の交差点付近から普賢寺の西側を通り、天王原北の旧道遺跡まで続いていたと考えられます。丘陵地帯から平地部へ下る遺跡を通ることができないので、東側へ回って迂回することにします。

 分岐で鋭角に左折して平野部へ下っていきますが、その前に少しだけ直進して寄り道をします。

 

 すぐの十字路の右手の少し高くなったところに庚申塔が立っています。

 

 反対側の左手には背の高い馬頭観音庚申塔が立っています。

 これら庚申塔馬頭観音が立つ左右方向の道は児玉往還とされています。児玉往還は北側のすぐのところで、再び県道296号と合流して能増交差点へ向かいます。

 

 分岐まで戻り、右の道を下っていきます。

 

 橋を渡って田んぼの中の突き当りを左折します。

 

 すぐの旧鎌倉街道跡と記された標識の立つT字路を右折します。右折したこの道が旧鎌倉街道になります。

 

 振り返ると、水門の先に林が見えます。この林の中に先ほどの天王原北の掘割り遺構が残っています。

 

 田んぼの中に続く街道跡をさらに北へ向かって歩くと、丘陵地帯の縁にある林が見えてきます。林の入口には説明板が立っています。

 発掘調査の結果、この先には伊勢根普済寺西の掘割り遺構が残っていることが確認されました。

 

 期待しつつ、林の中へ入っていきます。

 

 始めは右側の一段高くなった通路らしき道を通りますが、その左手下に掘割り状の遺構が現れます。

 

 せっかくなので、遺構を歩いてみます。

 

 しばらく歩くと、残念ながら遺構は藪に遮られ、右側の通路に戻ります。

 

 すぐに舗装道に出ますが、ここは直進します。

 

 正面に見える林の中におそらく、3か所目の門跡裏遺構があるはずですが、道は民家の前で行き止まりになります。

 

 その手前で左折します。

 

 さらに、次の角を右折して先の道を進みます。右手、ゲートボール場裏の林にはきっと旧街道跡が残っているのでしょうね。行きはしませんでしたが。

 

 そんなことを思いつつ歩いていると、道端には福寿草が咲いるのを見つけました。春ですね。

 

 すぐに県道184号に突き当たります。ここは右折します。

 

 緩やかな坂を下ると、県道296号との交差点、能増交差点に到着します。今日の街道歩きはここまでとして、県道184号を戻り、その先の最終目的地を目指します。

 次回は能増交差点から北へ向かって(写真の左手方向)歩きます。この道は再び児玉往還との相乗り区間になります。

 

 県道184号を小川町の中心部へ向けて歩いて行きます。

 

 能増交差点から5分ほど歩くと、右手に「埼玉県指定天然記念物 永昌寺の大松」と刻まれた大きな石碑が建っています。かつては、松の大木が立っていましたが、今は枯れてしまったそうです。

 

 さらに大松跡から5分歩いて伊勢根地区に入ります。右手の道を少し入ったところに5基の庚申塔が集まっています。伊勢根の庚申塚と呼ばれています。

 

 県道はその先から緩やかな坂道を下って平地へ降りていき、総合グランド東交差点を通過します。

 

 右手、西側に見える円錐形の山は四津山と呼ばれ、かつては、山頂に高見城がありました。

 

 能増交差点から歩くこと30分弱、今日の最終目的地、武蔵ワイナリーに到着しました。

 

 完全無農薬、無添加のこだわりのワインをテラスで少しだけ試飲して、帰り際に荷物にならない程度にボトルを1本だけ買いました。

 

 武蔵ワイナリーからは東上線小川町駅までタクシーに乗り、駅に到着したのは14:05でした。本日は5時間55分の行程でした。ちょうど、森林公園行きの電車がホームに入ってきたので、飛び乗って帰路につきました。

 

 

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