2022年11月19日
箱根宿
秋の暖かい季節のうちに箱根の山を越えようと、先週に引き続き東海道を歩きます。
7:20小田原駅前発箱根町港行きのバスに乗り込みます。早めに小田原駅に着いて並んでいたので、座席には座れましたが、出発時には結構立っている人もいて、車内は混雑しています。バスは国道1号を通り、延々1時間10分くらいかけて箱根町港バス停に到着しました。先週は箱根町港から直通のバスに乗ったので箱根湯本まで30分もかからなかったのですがね。
天気は快晴です。陽が当たるところでは暖かいのですが、日陰は少し冷っとします。空気は乾燥しています。
芦ノ湖畔まで行って、富士山が見えるか確認します。今日のコースはところどころで富士山の眺めを楽しめそうです。
8:35に三島宿へ向けて東海道を歩き始めます。
次の箱根関所南交差点を右折して、大学駅伝のゴール/スタートポストを写真に収め、再び街道に戻ります。
次の信号のある交差点を右へ入り、住宅街を歩きます。
地面には道案内を示すプレートが埋め込まれています。三島宿まで14.5kmです。
住宅地を歩き、舗装道路が右へ曲がる角から旧道へ入ります。
すぐの右手には石仏石塔が並んでいます。芦川の石仏群と呼ばれていて、箱根で最も古い万治元年(1658年)建立の庚申塔も立っています。
石仏・石塔群の先から石畳の坂道が始まります。再び、外輪山への上りが始まります。
まずは、向坂(むこうさか)です。
箱根峠までの石畳の坂道も国の史跡に指定されています。
国道1号の下をくぐります。
ここは赤石坂と名付けられています。
訪れる人が少ないのか、少し荒れた感じですが、趣があります。
さらに、坂道を上っていきます。釜石坂の説明板が立っています。この付近には江戸時代からの杉並木が残っていると記されています。
杉の巨木が石畳の道を囲んでいます。
風越坂を上っていきます。
その先で階段の急登に変わります。
ひとしきり上ると国道1号に出ます。旧道との合流点に挾石坂の説明板が立っています。箱根峠にかかる坂と記されています。往時の箱根峠は荒涼とした場所だったそうです。
国道1号は左へ進みます。この場所は、芦ノ湖畔から三島へ通じる1号と湯本から登ってきた箱根新道との合流点です。旧道から国道に出たところは車道が2本並んで走っていて、手前は湯本へ下る箱根新道方面、奥が芦ノ湖畔から三島へ続く道になっています。当然奥の車道へ入るのですが、歩道がありません。とりあえず歩くスペースがある2本の車道の間を進みます。
しかし、その先で、国道1号は箱根新道の湯本方面からの車線と合流するので、ここから1号の左側は先に進めなくなります。このため、右側に横断することにしました。
さらに、東海道は左の坂道に入りますが、ここで国道1号の反対側に渡るのは至難の業です。国道1号は車がひっきりなしに通っていきます。
やっとの思いで国道1号を横断して反対側へ移り、左の道に入ります。
車の通らない坂道を上り、次のT字路を右へ入るのが東海道ですが、ここで、何も考えずに真っ直ぐ進んでしまいました。
10分くらい歩いても右へ入る道がないので初めて、行き過ぎたことに気づきました。しかし、こんな見晴らしの良い場所もありました。無駄に歩いたご褒美といったところでしょうか。
結局、20分間ほどロスをして、T字路に戻り、左折しました。標高でいうとこの辺りが一番高いので、現代の東海道の箱根峠といったところでしょうか。
T字路からわずかに下ると、国道1号の箱根峠交差点に出ます。この交差点で神奈川県と別れ、静岡県に入ります。
一旦、左手の県道を横断して、国道1号を横断します。
国道を横断した駐車場の脇に冠木門が立っていて、ここから旧道が再開します。門柱には箱根旧街道と記されています。
ススキの穂が出そろった街道を歩きます。ススキの向こうは国道1号の駐車場(エコパーキング)になっていますが、うまく隠れています。
右手には新箱根八里記念碑があります。8つの石のモニュメントに8人の著名な女性の名前とその言葉が刻まれているそうですが、草ぼうぼうで個別に確認できません。杉本苑子さん、橋本聖子さん、宮城まり子さん、櫻井よしこさん、橋田壽賀子さん、黒柳徹子さん、穐吉敏子さん、向井千秋さん、8名の文が刻まれているようです。
駐車場のトイレの脇を進むと、車道に出ます。右折して旧道の入り口に向かいます。
ですが、旧道入口から先は、2019年10月の台風19号の被害で通行止めになっています。とりあえず、入口まで行ってみます。
伊豆國に入ると、陽が上がってきたせいもあるのかもしれませんが、箱根峠までの山中の冷っとした空気に比べて暖かさを感じます。箱根竹の林が多く見られ、雰囲気も変わってきました。