2017年11月24日
美江寺宿
大垣駅8:14発の樽見鉄道に乗り込み、15分ほどで美江寺駅に着きました。天気は晴。昨夜降った雨もあがっていますが、朝はやはり寒いです。昨日のように、途中で雨が降らないといいのですが。
8:35に歩き始めます。
駅から2分で本日のスタート地点のT字路に到着し、右折して中山道に入ります。
朝の美江寺宿はとても静かです。ピリッとして気持ちの良い朝です。
古いお宅を見ながら歩きます。美江寺大門裏交差点の先の右手に、美江寺の一里塚跡碑が立っています。日本橋から数えて108里目の一里塚です。
その先、左手には造り酒屋布屋の重厚な建物が建っています。元禄9年(1696年)の創業と言われ、明治24年(1891年)に起こった濃尾地震で美江寺全体が壊滅的な被害を受けた中、唯一残った建物だそうです。最近まで酒屋として営業していたとのことですが、現在は営業していないのでしょうか。
その先のT字路、美江寺交差点で中山道は左へ曲がります。T字路の右手には美江神社があります。
美江神社の鳥居の脇に、かつて高札場があったことを示す説明板が立っています。そして、鳥居をくぐった境内の右手に高札場が復元されています。美江寺宿の石碑と説明板も隣に立っています。
かつては、この地に美江寺という寺がありましたが、斎藤道三が稲葉山城を築城する際に、移築させられたそうです。
境内のもみじが見頃です。
美江神社前の桝形を左折すると、右手に元庄屋和田家のお宅が建っています。旧美江寺城主であった和田氏の末裔と言われています。虫籠窓が特徴的です。
その先、左手には本陣跡があり石碑が立っています。
美江神社から歩いて5分強でT字路に出ます。ここも桝形で中山道は右へ曲がります。
右へ曲がった角の左手には墨俣道道標が立っています。「右 大垣赤坂ニ至ル、左 大垣墨俣ニ至ル」と記されていて、直進すると一夜城で有名な墨俣へ通じています。このあたりが美江寺宿の京側の入口でした。
右に曲がると、人家が少なくなり景色が変わります。すぐの右手には千手観音堂が建っています。
新月橋で犀川を渡ります。伊吹山でしょうか、すでに、雪に覆われています。
しばらく歩くと突き当たるので左折します。正面の裏には千躰寺があります。自然居士の作といわれる「千躰仏」が安置されています。
左へ曲がると静かな町並みが続きます。
その先、道なりに右に曲がると、左手には先ほど渡った犀川が流れています。対岸には富有柿の畑が見られます。この地方は富有柿の産地です。
数分歩くと右手にJAが現れます。現代の街道は道なりに直角に右折します。
右折する場所で、正面には長護寺川が流れており、かつての中山道は川を越えて対岸の中学校へ続いていたそうです。
現代の道を右折すると、すぐに県道156号に突き当たるので左へ入ります。左折して、先ほど中山道が遮られた長護寺川に架かる赤い橋を渡ります。
橋を渡ると右手に図書館があり、その先に浄水場の公園があります。その端の一角に右へ入る石畳の道がありますが、ここが旧中山道をトレースした道になります。先ほどの中学校へ続いていた先の道になります。ちょっとしたアイデアですが、なかなかいいですね。
中山道跡地の説明板と宿場町の名前が入った石柱が並んでいます。
公園の中の街道を歩き、車道を横断した先も直線の道が続いています。
田んぼの中の一直線の道を歩きます。見渡す限りの田んぼです。中山道の標識が立っているので道は間違っていません。
先ほどの公園にあった説明板によると、このあたりから呂久付近まで、江戸時代初期に植えられた松並木がありましたが、現在は消滅してしまったそうです。
やがて正面には、土手道を走る車が見えてきます。公園を出ておおよそ10分で揖斐川の土手に突き当り、道なりに左へカーブします。
土手道の下道を下流方面に向けて進み、坂を上ると、正面にある鷺田橋の袂で土手道と合流します。
その先で県道204号の鷺田橋の下をくぐり、くぐった角を左折して50mくらい橋から遠ざかると、Uターンして橋の袂へ向かう歩行者用の上り道があります。
県道に出て鷺田橋を渡ります。揖斐川の流れは広く、とても緩やかです。
鷺田橋を渡り切ると左手にそのまま入れる歩道橋があり、ここを渡ります。小簾紅園(おずこうえん)への標識もあります。
歩道橋を渡り、揖斐川の下流方面の道へ降ります。土手道の下をしばらく歩き、良縁寺の脇を右斜め方向へ入ります。
呂久地区に入ります。すぐの右手には白鳥神社の鳥居が立っていますが、社は少し先にあるようです。
その先、T字路を右に曲がります。
すぐの右手に立派な長屋門が建っています。呂久の渡しの船年寄を務めた馬淵家の長屋門です。その前には、明治天皇御小休所跡碑が立っています。
長屋門の前を左折します。呂久旧道の桝形となっています。
さらに、突き当りを右折します。
観音堂の先、小簾紅園の脇に出ます。もみじの色づきが鮮烈です。その先の角を左折すると小簾紅園の入口があります。もみじのあまりの美しさに、ここは立ち寄るしかありません。