今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

中山道(14)男女倉口から下諏訪 その2

 

2014年5月10日

 

和田古峠

 

 和田古峠に到着しました。標高は1,531mです。男女倉口の登山口が1,100mなので400m強を1時間30分で登ってきたことになります。

 古峠は峠と言うわりには広々としていて、荒涼とした感じです。 

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 左手の少し高いところに御嶽山遥拝所跡碑と馬頭観世音が立っています。 

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 南西方向に岡谷市街でしょうか、その向こうに雪を頂いた山が見えます。御嶽山なのか木曽駒ケ岳なのかよく分かりませんが、送電線が邪魔です。 

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 峠には誰かハイカーがいるのではと思っていましたが、誰もいません。結局、登山口から誰にも会いませんでした。

 この先の西餅屋あたりで熊を目撃したという貼り紙があったので、ここで熊除けの鈴を付けました。

 下り口は、登ってきた道を真直ぐ進んだところにあります。 

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 比較的緩やかな草道でしたが、だんだん勾配がきつくなり、石ころも増えてきます。登りとは違いジグザグな道を下っていきます。やがて、急斜面に沿って横切る道になります。こんなところを2万とも3万とも言われている和宮の大行列が通ったのでしょうか。 

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 5分ほど急斜面を下ると道幅は広がり雑木林となります。 

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 その先、はわずかな石垣を残す石小屋に着きます。かつての避難小屋でした。長さが55mもある大きな建屋がありました。 

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 石小屋から先は熊笹が茂るカラマツ林になります。 

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 これは熊が皮を剥いだ跡なのでしょうか。つい熊に結びつけたくなります。 

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 やがて旧国道に出ます。 

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 旧国道を横断して、ガードレールの切れ目から中山道の標識に沿ってさらに下っていきます。

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 すぐに再び旧国道に出ます。ここで、本日初めて峠越えの人に会いました。何やらメモを取っておられるようでしたが、「熊は出るんですかね」などと声を交わして先に進みました。再びガードレールの切れ目から下ります。 

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 雑木林の中を下っていきます。 

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 旧国道から5分ほど下ると旧ではなく新国道が正面に見えてきます。その手前、少し広い場所に西餅屋茶屋跡の石碑と説明板が立っています。かつてはここに4軒の茶屋本陣があったそうです。石垣も見られますが、当時のものなのでしょうか。

 だいぶ下ってきたのか新緑が多くなってきました。 

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 国道を横断して正面のガードレールの切れ目からさらに下ります。 

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 ガードレールの切れ目から入ると、また違った雰囲気の林になります。名前はよく分りませんが、くねくね曲がった枝を持つ木が多くなります。 

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 国道の下を並行に歩いていくと一里塚の碑が立っています。西餅屋の一里塚です。日本橋から数えて53里目の一里塚です。 

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 一里塚の先には「是より崖道 足元注意」の標識が立っています。道の崩落、上からの落石に注意とのことです。かなりの急斜面です。道は丸太で崩落を防止しているので歩きやすいのですが、かなり下を流れている沢まで急峻に落ち込んでいます。 

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 その先は大きな石が転がっているガレ場です。 

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 やっと難所を抜けます。 

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 しばらく歩くと正面にガードレールが現れ、その向こうに国道が見えてきます。ガードレール沿いに道を下っていくと国道に出ます。これで和田峠越えは終わりです。おおよそ2時間30分の峠越えでした。結局、人は一人、熊には合わずでした。

 合流点にはこの先の中山道の道筋が確定できていないという説明板があります。 

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 歩道のない国道を下っていきます。 

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 国道を下って20分、「水戸浪士の墓0.3km」の標識に従って左の道に入ります。 

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 工場の脇を通り国道の下をくぐります。 

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 その先で再び国道をくぐりますが、その手前の右手には浪人塚があります。幕末に水戸天狗党の浪士がこの地で高島藩や松本藩と激戦を繰り広げました。その時に討ち死にした浪士の菩提を弔っています。 

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 国道142号をくぐり道なりに進むと再び国道と合流します。その先には樋橋茶屋本陣跡があります。  

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