2021年11月27日
甲府柳町宿
特急あずさに乗って甲府駅に9時過ぎに着きました。一か月ぶりの甲府駅です。前回の街道歩きから季節は変わって、初冬に入っています。天気はすっきりとした晴れですが、冬型の気圧配置のため、風が冷たいです。
まずは、駅前にある武田信玄公にご挨拶です。今年は武田信玄生誕500年の年なので様々なイベントが催されているようです。
9:20に駅前から南へ向かって歩き始めます。
駅前通りのケヤキ並木も葉が落ち始め、歩道には枯れ葉が敷き詰められています。
ビル街では吹く風が弱く、陽当たりではとても気持ちよく歩けます。
駅前通りを15分ほど歩き、本日のスタート地点である相生歩道橋交差点に着きます。ここを右折します。
歩道橋の上に立ち、これから歩く甲州街道(国道52号)の韮崎方面を望みます。
歩道橋を渡り、街道の左側の歩道を歩き始めます。
すぐにある丸の内郵便局東交差点を通過します。
丸の内郵便局東交差点角にはみのぶ道追分道標が復元されています。みのぶ道はここ甲府相生から甲府盆地を南下して富士川沿いに東海道の由比宿や興津宿へ通じる街道で、駿州往還とも呼ばれています。
みのぶ道は古くは武田信玄の軍事道路として整備され、江戸時代には、富士川を利用した物流の街道、身延山への参詣道として賑わいました。
直線の国道52号をひたすら歩きます。
荒川橋で荒川を渡ります。上流方面を望みます。河川敷を含めると結構川幅の広い川です。川筋を抜ける風が冷たいです。
荒川を渡り、すぐに貢川(くがわ)を渡ります。貢川はこの先で荒川と合流します。
貢川を渡ると、甲州街道は大通りから分かれて右へ入ります。
その先で街道は左へ直角に曲がります。
カーブする正面に2本のサイカチの木が立っています。上石田のサイカチと呼ばれ、天然記念物に指定されています。サイカチは川岸の湿った場所に生息する木で、この場所がかつての貢川の川岸であったことを示しています。この二本のサイカチの木は夫婦サイカチと呼ばれていますが、両木とも雌木のようです。樹齢は300年と言われています。
このあたりの国道52号は美術館通りと呼ばれています。
サイカチの木から美術館通りを歩くこと20分で芸術の森公園に着きます。ここには県立美術館と県立文学館があります。駐車場のイチョウ並木は見頃を過ぎて、落葉しかけています。
県立美術館です。ここの目玉はミレーの作品で、「種をまく人」や「落穂拾い」などを所蔵しています。以前は、山梨を訪れるたびにミレーを見にきていました。3度は訪館したと思います。
ちなみに、美術館へ行くのと対で駐車場前にあるほうとう屋へも寄っていましたが、残念ながら、すでに店はなくなっていました。
美術館から10分ほど歩くと中央自動車道の下をくぐります。ここから甲斐市に入ります。
竜王駅も近いです。
甲斐市に入って17分ほど歩き、竜王駅南交差点を通過します。右手がJR中央本線竜王駅です。
すぐの竜王新町交差点を右折して国道から分かれます。
左手には称念寺があります。
その先で中央本線の踏切が見えてきます。
踏切を渡ったところで道幅が非常に狭くなり、電車の通過を待っていた車が一斉に通り始めると、人が歩ける幅がありません。しばらく、車がいなくなるまで踏切脇で待っていました。踏切には第一信州往還踏切と記されています。昔は信州往還と呼ばれていたんでしょうね。
その先から上り坂が始まります。赤坂と呼ばれています。赤坂台地への上り道です。
坂の途中、右手には「南無阿弥陀仏」と彫られた大きな供養塔が立っています。この坂道を通った行き倒れの旅人を弔ったそうです。安政年間(1854~1860年)に建てられたと言われています。
すぐの右手には諏訪神社があります。「竜王新町諏訪神社秋季御柱大祭」と記された御柱が立てられています。
坂の途中で振り返りました。甲府盆地の町並みが見渡され、盆地を囲む山々の向こうには富士山が見えます。ちょっと雲にかかっています。
竜王赤坂ソフトパークの看板が立っています。この先の歩道には桜並木が続きます。
いつの間にか、南アルプスの山並みが近くなっていました。