今へ続く街道を歩くと

気楽に歩きながら街道の雰囲気を楽しんでいます

甲州街道(10)甲府から韮崎 その2

 

2021年11月27日

 

竜王新町

 

 赤坂台地の上にたどり着いたのか、緩やかな坂道に変わります。西に開けたところから南アルプス甲斐駒ヶ岳鳳凰三山が近くに見えてきます。

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 振り返ると富士山も今度はバッチリ見えます。見事な姿です。

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 さらに、緩やかな坂を上ります。

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 信号のある交差点あたりで坂を越えたようです。かつてこのあたりに三軒の茶屋がありました。

 甲州街道はすぐのY字路を左へ入ります。

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 今度は道なりに坂を下っていきます。下今井地区に入ります。斜面に沿って家並みが続いています。

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 道なりに下っていくと、街道は突き当りを右に曲がります。

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 右へ曲がる角の左手には市川駿河道標が2基立っています。左へ曲がると市川を通って駿河に至る街道になります。

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 道を右折するとその先は下今井町の街並みとなります。所々になまこ壁の蔵を見ることができます。なまこ壁と言えば伊豆で良く見られますが、このあたり一帯で見られるのは何か理由があるのでしょうか。

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 右手奥には自性院が建っています。入口から明和2年(1765年)の石畳が続いています。何気ない参道に見えますが、歴史の道ですね。

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 下今井町仲町に入ります。

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 右手の街道脇には双体道祖神が祀られています。中山道では良く見かけました。

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 なまこ壁の町並みが続きます。

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 上町に入り、下今井町上町交差点を通過します。交差点から右へ続く道は穂坂道と呼ばれ、茅ヶ岳の南麓を回って信州峠を越えて佐久へ通じる道でした。武田信玄が軍事道として利用したと言われています。

 交差点の先で中部横断道の下をくぐり、右の道に入ります。

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 中央本線の線路をくぐる手前には丸石道祖神があります。

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 その先でレンガ造りの中央本線の高架橋をくぐります。明治36年1903年)に中央本線が敷かれた当時のもだそうです。

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 線路をくぐると国道20号との交差点、下今井交差点に出ます。インターチェンジのような交差点ですが、国道には出ずにすぐの右の県道6号へ入ります。

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 線路沿いを歩きます。

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 交差点から5分ほど歩くと街道脇には大きな石が立っています。泣石と呼ばれています。説明板によると、高さ3.7mの岩でかつては中央部から水が流れていたそうですが、中央本線の開通で水脈が途絶えてしまいました。

 天正10年(1782年)、高遠城が落城すると、武田勝頼一行は完成したばかりの新府城に火をかけて、岩殿城へ向かいました。その途中この地で、勝頼夫人が燃えあがる新府城を見て涙を流したという謂れが残っています。

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 坊沢川を渡ります。

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 塩川駅入口交差点を通ります。

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 志田地区の街並みです。

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 右手の街道脇には丸石道祖神があります。三界萬霊塔や二十二夜塔も立っています。

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 なまこ壁の蔵のある旧家も見ることができます。

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 双葉西小学校前歩道橋の手前で甲州街道は左へ入ります。

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 路地を進むと道端には黄色い菊の花がきれいに植えられています。

 街道はこの先のアパートの手前で右に入ります。

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 しばらく歩くと先ほど分かれた県道に出ます。

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 県道の向かいには舟形神社の石鳥居が立っています。背が低く、柱も中央部分が若干膨らんだ珍しい形をしています。左側の柱の横あたりには応永四と記され、応永四年(1397年)に建立されたものと言われています。ということは室町時代から建っているわけですか。

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 その先、六反川を渡る手前の路地を右へ入ると芭蕉句碑が立っています。気が付かず、危うく見過ごすところでした。

 「昼見れば 首すじ赤き 蛍哉」

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 街道に戻り六反川を渡ります。六反川は蛍の名所だったそうです。

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甲州街道(10)甲府から韮崎 その3へ続きます。

 

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